君がッ!見るまで!書くのをやめないッ!


のび太「もしもボックスを貸してよドラえもん」

2017/09/07 15:25



話題:もしも...

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 20:22:20.17 ID:I+S50ltF0

ドラえもん「いいけど……何に使うの?」

のび太「もうこんな世の中嫌だ!射撃が上手い人が偉い世界で暮らすんだ!」

ドラえもん「やれやれ。君が考えそうなことだ。気が済んだら元に戻すんだぞ」

ドラえもん「もしもボックス〜」チャラララーン

のび太「ありがとうドラえもん!じゃあさっそく……」

のび太「もしも射撃が上手いほど偉い世界だったら……」


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のび太「あれ?」



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 20:28:33.11 ID:I+S50ltF0

のび太「これで変わったの?」

ドラえもん「うーん?まぁとりあえず外に出てきてみなよ」

のび太「うん!」


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のび太「スネ夫とジャイアンに笑われたよ!その道具壊れてる!」

ドラえもん「いやいやのび太君、もしもボックスはどこも壊れてないよ」

のび太「え?だって現に世界は変わってないじゃないか!」

ドラえもん「もしもボックスは世界を変える道具じゃないんだよ」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 20:34:54.41 ID:I+S50ltF0

のび太「え?『もしも〜だったら』を叶える道具なんじゃないの?」

ドラえもん「それは間違ってないけどね。いいかいのび太君。」

ドラえもん「もしもボックスは、無数にあるパラレルワールドに移動する道具なんだ」

のび太「パラレルワールド?」

ドラえもん「この間ドラミが説明しただろう?だから今ここにある世界を変える力はもしもボックスには無いんだよ」

のび太「そんなことどっちだっていいじゃないか!僕が聞きたいのは、どうして今回もしもボックスが働かなかったのかということだ!」



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 20:45:30.98 ID:I+S50ltF0

ドラえもん「まぁ落ち着いて聞けよ。『もしもボックスを使う前までの君』は確かにパラレルワールドへ移動したんだよ」

のび太「?どういうこと?」

ドラえもん「もしもボックスを使うと、使った人とそれを知る者、この場合は僕をパラレルワールドへと移動させる」

ドラえもん「移動と行っても、直接そこへ行くわけじゃなくて『その世界ののび太君』に『もしもボックスを使ったのび太君』を上書きするんだ」

のび太「?だから?」

ドラえもん「ここでさ、『元の世界ののび太君』はどうなると思う?」

のび太「どうって……」

ドラえもん「もちろんこの世界ののび太君を消してしまうわけにはいかない。だから『新しいのび太君』を作り出すんだよ」

ドラえもん「要は、君は五分前に作られたんだよ」

のび太「えっ?」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 20:53:05.72 ID:I+S50ltF0

のび太「ちょ、ちょっと待ってよドラえもん……」

ドラえもん「だから、もう一度もしもボックスを使えば君は間違いなくパラレルワールドへ行けるよ」

のび太「……それをしたら『この世界の僕』はどうなるの?」

ドラえもん「どうもならないよ。『世界移動に二回失敗したのび太君』が君の代わりを務めることになる」

のび太「『その僕』がもしもボックスを使ったら?」

ドラえもん「繰り返しさ。まぁ何にしたって君にとってはどうだっていいことさ」

のび太「……最後にはどうなるの?」

ドラえもん「まぁその内飽きて止めるか、そうでなくても発狂する前に『その時の僕』が止めるよ」

ドラえもん「だからまだ二回目だし、君は何の心配もせずにもしもボックスを使えばいい」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 21:00:44.34 ID:I+S50ltF0

のび太「……じゃあ最後には『結局世界移動できなかった僕』が残るわけだね?」

ドラえもん「そうだね」

のび太「じゃあこの世界にとってはもしもボックスなんて何の意味も無いんじゃ?」

ドラえもん「そうじゃない。使った人はパラレルワールドに行けるんだから」

のび太「でもそれって確かめようがないよね?」

ドラえもん「?僕らは何度も世界移動をしてるじゃないか」

のび太「そうじゃなくてさ、例えばもしもボックスを作ったときにさ、開発者が『この道具で本当に世界移動をしたのか』って確かめようがないよね?」

ドラえもん「あぁそれは大丈夫」

のび太「どうしてさ?」

ドラえもん「『帰ってきた人』がいたからさ」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 21:09:25.49 ID:I+S50ltF0

のび太「?どういうこと?」

ドラえもん「もしもボックスで元の世界に戻るとき、厳密には元の世界に戻ってるわけじゃないんだ」

ドラえもん「『元の世界とほぼ同じで、使用者がその世界でもちょうどもしもボックスを使っている世界』に戻るんだ」

のび太「?それで?」

ドラえもん「だからね、『もしもボックスを使って世界移動をしてきた人』がいたからこの道具は完成したと認められたんだよ」

ドラえもん「まぁそれだって厳密には証明になっていないんだけど、君にとってはどうでもいい話だろう?君はもうもしもボックスを使って世界移動をした経験があるわけだし」

のび太「……それはそうだね」



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 21:17:24.22 ID:I+S50ltF0

ドラえもん「だからね、もしもボックスを使う人には故障してるかどうかを見極める能力が必要なんだ」

のび太「どうして?」

ドラえもん「絶対に『何回試しても世界移動できなかった人』は発生するわけだから、その人がそれをもしもボックスの故障と間違えてもらっちゃ困るんだよ」

のび太「あぁなるほど」

ドラえもん「とまぁ多分君がこれまでもしもボックスを使ってきた裏では今日と同じ様な説明をしているんだろうね(笑)」

のび太「あのさ、じゃあこれから僕がもしもボックスを使おうとしたら『パラレルワールドからやってきた僕』に上書きされちゃうこともあるわけ?」

ドラえもん「あるだろうね。タイミングが良ければさっきののび太君が帰ってくるかも」

のび太「それは……ちょっと怖いかも」

ドラえもん「どうしてさ。どっちものび太君であることに変わりはないんだから怖がることなんてないんだよ」

のび太「そうはいっても……」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 21:24:41.96 ID:I+S50ltF0

ドラえもん「まぁもう一度もしもボックスを使えば確実に『君』はパラレルワールドに行けるわけだから行ってきなよ」

のび太「ドラえもんは?」

ドラえもん「この場合は君と一緒にパラレルワールドへ行くわけだけど、まぁそれも今まで通りだから構わないよ」

のび太「じゃあ……行こうかな」

ドラえもん「そうしな」

のび太「よし……もしも射撃が上手いほど偉い世界だったら……!」


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18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/08/18(土) 21:30:30.50 ID:I+S50ltF0



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のび太「……これで世界移動したのかな?」

のび太「ドラえもんがいない……何で……?」


?「あぶねぇ!!のび太!!!」

のび太「!?」


パリーン


のび太「何だ!?窓が割れた……」

ジャイアン「バカヤロウ!窓際にぼさっと突っ立ってるなんて何考えてんだ!!!」

のび太「い……今のは?」

ジャイアン「また狙撃だろうよ。毎日毎日尽きないぜ」

のび太「何故僕が狙撃されるの!?」

ジャイアン「今さら何言ってんだ?そりゃあお前が凄腕のガンマンだからだろうが」





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