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    児遺‐コイ‐

要するに、気が付くと九割九分九厘の確率で誰か死んでいるという短篇作品集なのです。』より、バックアップとプロモーションを兼ねて最新作をば。

御覧あれーヽ(´∀`)ノ

児遺‐コイ‐

「とあるモラリスト曰く“恋は燃える火と同じで、絶えず掻き立てられていないと持続できない。だから希望を持ったり不安になったりすることがなくなると、たちまち恋は息絶える”のだそうだ」

 二人の出会いは風俗営業法をまるで無視したナイトクラブ。
 互いの素性を知る前にカラダの相性を知るような恋であったからこそ、高濃度の酸素によって着いた火が一瞬にして激しく燃え上がるように情熱的であったのだけれど、その一晩に勝るドラマチックに欠けた恋が燻るのもまた一瞬で。移り気な男が去った部屋に帰れば、彼によく似た男児だけが女を出迎えた。
 男の情欲を情愛と勘違いした結果が、自身が如何に浅薄であるかの具現が、健やかに動き回って朗らかに纏わり付く様が鬱陶しい。片親になって以降、我が子に募る感情は慈愛よりも憎悪の方が遥かに強く。あの男を彷彿とさせる仕草をする度、何の落ち度もない幼子にどうしようもない怒りが込み上げた。

「恋の果てに実ったからとてオマケではないのだよ。恋が息絶えたとき、捨てることを許されるのは相手から貰ったモノや思い出だけだ。私が言っていることの意味がわかるか?」

 女は、母は、昼も夜も暇も欲もなく働き通した。それでも生活は決して豊かとは言えず、わがまま盛りの幼子は来る日も来る日も疲弊した彼女に不平を吐露した。アレが欲しい、コレが欲しい、チョコレートが食べたい、ピーマンは食べたくない。
 履歴書の空欄を持て余す女が在り付ける職種など高が知れていて、けれど実入りの良い仕事は少なくなく。幸い容姿に恵まれていた女は、女を商売道具とする煌びやかな世界に足を踏み入れた。当初の目的はもちろん貧しさからの脱却だったのだが、慎ましさを売却したあたりから彼女の足は我が子から遠退いて行く。目先の享楽を選んで生きてきた女において、それは至極当然の結果であった。

「つまり、君は決して捨ててはならないものを捨てたのだ。私は君を軽蔑するよ。そして後生、君が再び“親”などと名乗らないことを願って君を起訴する」

 初老の検事に諭されて何を感じたのか、すっかり憔悴した様子の女は黙ったまま、ただ、ゆっくりと頭を垂れた。

児遺‐コイ‐
未熟な恋 未必の故意

FIN.

6月の頭に報道された『神奈川県厚木市・5歳児放置事件』をきっかけに執筆を始めたものの、忙しさにかまけてしばらく筆を置いていた小咄

過去の類似作品『飢餓』は子ども視点でしたが、此方は母親視点です。
構成は被疑者が検事に聴取されている“”と、女が母親になり保護責任を放棄するに至るまでの“過去”という二つの時間軸からなり、“”を検事の台詞、“過去”を地の文で表しています。

そんなこんなで。
このような報道を見聞きする度、親は子どもと同様の方法で罰せられるべきだと思うAkashiです(`・ω・´)ぷんすか

親になれないなら親になるなとゆー私の考え方は短絡的かもしれません。が、しかし。そう仰る方々は親になることを安易に考えていやしませんか?

親になること”を最大限ヘビーに言うと、“何があっても死ぬまで子への第一義的責任を負う”わけで。
自分の種あるいは卵から成る人間をこの世にほっぽりだして、その人間が健康で文化的な最低限度の生活を営めるようにしなければならないのです。

虐待などで巷を賑わす親モドキの多くが“ほっぽりだす”ことで親になったと思っているようですが、そんなことならガキでも出来るっつーの。

如何に早熟な小学生が妊娠しようが、あるいは妊娠させようが、それによって親になれますか?
極端な話、人知れず出産まで至った場合は当事者の親(新生児の祖父母)が戸籍上も育てる上でも保護者としての責任を当事者に代わって負うと思うのです。
理由は単純明快、本来の親が親になれないから。

結果、この世にほっぽりだすだけでは親になれないわけです。
だからこそ血の繋がりは関係ないのだけど、その繋がりを気にするひともまた親にならなければ良い。恋人にしろ伴侶にしろ、その連れ子の親になれないのなら別れたら良い。

親になれない人間はとことん親にならなくて良いのです。
中絶できなかったのなら赤ちゃんポストに入れてしまえば良いのです。
虐待してまでも手元に置くくらいなら施設に預けてしまえば良いのです。

世の親モドキさん、如何ですか?
社会的体裁を気にした挙句に犯罪者となるよりよっぽどマシでしょう?

話は逸れましたが。
父親である斎藤幸裕曰く「彼女ができて理玖の養育よりも彼女に気持ちが傾いていった」だそうです(´^ω^`)なるほど

たかが恋愛程度で放棄したくなる義務なら最初から負うんじゃねえ!щ(゚Д゚щ)ゴルァ

…と。
いけませんね、真実を知らないのに煽り立てたりして(´・ω・`)しょぼーん

そんなわけで。
父親はゴミだらけの6畳間に閉じ込めて餓死に至らしめ、母親は外部との連絡が一切絶たれた6畳間に7年間監禁してみたら如何でしょう?←

道徳心に満ちた方は「復讐は良くない」と仰るのでしょうが、話の通じる人間が子殺しをしますか?常識と道徳を弁えた人間が子殺しをしますか?

元より畜生なのです、道徳心など持ち合わせているわけがない。我々の常識が通じなければ説諭が罷り通るわけもない。
三食きっちり出る刑務所で自省を見込むなんて生温く、日本人はほんとうにお優しいお人好しです。


…おっと。
そろそろ非国民になりそうなのでどろん致します(・∀・)にんにん


ではでは。
生温い日本人の最たるゆとり世代ド真ん中!Akashiでした(^O^)/

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