うちがガキの頃から何度か聞かされてはいたのだけど、今回詳しく聞けたのでちょいと書いてみよーかなと。


うちの母ちゃんは生まれつき「人間じゃないものが見える人」だもんで今でも色々体験はしてるんですけど、その大半が当たり前ながら「自分以外には見えない」パターンで。
でもその中でも珍しく「周りにも見えた」という話。




母ちゃんがハタチくらいの頃で、女学院(専門学校)に通っていた時。
仲良しの友人達と3人で旅行に行ったらしいのだけど、ご飯を食べようと寄った店で水を4つ出され。

「すいません、1つ多いですよ」

と皆で言うと、店員さんは

「4名様でしたよね?」

と。

「ちなみにどんな感じの子でした?」

「白っぽい地に大きめな黒い水玉のワンピースを着た方で……」

勿論そんな服装の子は周りにいない。
そっから旅館に着いても出てくるお茶は4つだし、用意される膳も4つ、もちろん敷かれた布団も4つ。
その度に "最初から3人だった" ことを伝えるんだけど、必ず "今の今まで確かに4人いた" と返される。
そしてどんな子かを聞くと、全員が口を揃えて

白っぽい地に大きめな黒い水玉模様のワンピースを着た、自分達と同い年くらいの女の子……だと。

お茶も膳も皆で分けて飲み食いしたそうだが、布団だけは片付けてもらい。
いざ寝ようって時は、廊下側じゃ怖いだの窓際も何か覗いてたら嫌だのと言って寝ずに頑張る子が居たとか。

翌日、東尋坊を観に行った時、そこで管理のような事をしているおじさんが

「あんまり奥まで行くんじゃないよ、危ないから。この間も落ちて亡くなった方がいるから」

と。
それなのに友人の1人が少し奥までフラッと行ってしまって、母ちゃんともう1人の友人で

「おじちゃんが行くんじゃないって言ってたでしょ!最近も落ちて亡くなった人が居るって!!」

と声をかけるとその友人は

「あれ?ずっと○○ちゃん(母)達も側に居ると思ってた〜」

と。
次はフラフラ奥に行ってしまわないように、いい歳して3人で手を繋いで戻ってきたそうだ。

そして帰りし、例のおじさんに

「あれ、もう1人の子は?先に帰ったの?」

なんて声をかけられ。
またか、と思いつつも3人である事を伝えて
どんな子か念の為に聞いたらやはり

「白っぽい地に黒い水玉のワンピースの…」

ここまできて母ちゃんはようやく思い出したらしい。



この旅行より数ヶ月前、女学院でショーの準備があった為に学校を出るのが遅くなった日があった。
その時、とある狭い道で車が通るのと同時に至近距離ですれ違った女の子がいたらしいが
通常、人が側ですれ違う時なんかは化粧品やシャンプーの香りなんかが絶対するはずなのに、その子はそう言ったものが一切せず。

ちょっと不思議に感じて振り返ると、曲がり角もない一本道なのにも関わらず既に誰も居なかったと。

そして、その女の子こそが "白っぽい地に大きめの黒い水玉模様のワンピースを着た子" だった。


しかし、東尋坊から旅館に戻ってきた時にはお茶もキチンと3つ出してもらえて、そこからは帰路につくまで結局誰にも4人とは言われなかったそうだ。

母ちゃん曰く

「東尋坊で友達に重なってフラっと奥に行って、そこで降りてったんじゃないかな。あそこいっぱい居るから居心地いいと思うしねぇ」




……さてさて、文章書くの下手くそ過ぎて申し訳ないんですが
まぁ大体こんな感じです。
信じる信じないはアナタ次第!って事でどうか1つww