逢魔時奇譚【30話(37)】
其処には碧が居た。
「祓エクソシスト史上初の超ハイスピードで隊長就任したエリート〜つって豪語してたどっかのだーれかさんが、2試合目でボロカスにやられて敗退とか超笑わせてもらったわー。最近笑ってなかったから、笑いを届けてくれてあざーっすエリートさ〜ん!」
「…ンだよ木更津てめぇ喧嘩吹っ掛けてんのか、」
「うっわ。マジ近寄んなよ。つーか口開くな。こっち見んな。お前のサタンの力が移ったらどうしてくれるんだよ?つーか悪魔臭ぇから消えろよマジで」
「!」
聖弥が拳を握り近付いた途端、碧は汚物を見る眼差しを彼に向けて2歩も3歩も下がる。
「つーか悪魔臭ぇだけじゃなくて、幽霊のニオイもするなー?もしや近くに、蘇生された幽霊も居る感じ?あ〜ヤダヤダ。元帥も甘いよなー。堕天使悪魔野郎に幽霊女を居座らせるとかさ。真人間エクソシストの俺らや祓の空気が汚れるっつーの」
カツン、コツン、わざとらしく鼻を摘み、ケタケタ笑いながら嫌味を言いたいだけ言い捨てて去って行く碧だった。
碧が去った後。聖弥は珍しく平然としている。だが、れいなはイライラ。
「確か聖弥の学友でしたわね?!何ですのあの方は!?由緒正しき祓エクソシストにあるまじき低俗な態度ですわね!それに、誰が幽霊女ですの!もうっ!お祖父様に言いつけましてよ?!」
「気にすんなって。あいつ昔からああだから」