逢魔時奇譚【14話(11)】
変わり果てた息子を見上げ、放心状態の母目掛けて和夫は口を大きく開き…
「まずはお前から殺しテやろうかァ目障りなババァ!!」
ゴウッ…!!噴き出した火の塊が母目掛けて噴き出す。ドガン!!しかし母の前に立ちはだかり、黒い光で炎を弾き飛ばした奏。
「あぁ…!君はさっきの坊やかい!?助けてくれてありがとうねぇ…!」
「ヒャヒャヒャヒャ!」
「…ハッ!」
振り向くと、いつの間にか和夫の姿は忽然と消えていて、彼の笑い声だけが真っ暗な雨降りの空に響いていた。
「くっ…!」
「うちの馬鹿息子が…迷惑をかけて…ごめんねぇ…?…それを言った矢先にこんな事を言うのも…母親失格なのだけれど…。あんな子でも…ひとりっ子で…私達の宝物…なんだ…。あの子がどうしてあんな風になったかは分からないよ…。けれど…」
「……」
「あの子を…、助けてくれる…かい…?」奏は下を向くと、呟いた。
「…僕は…、その為の…エクソシストですから…」