逢魔時奇譚【10話(9)】
「あのさ、ちゃんあま」
「何だよチャラ男!」
「本当にごめん!!」
「?!」
突然頭を下げた天人に、天音は目をギョッ!とさせて驚く。
「は!?いや、別にそこまで謝る事じゃねぇだろ!?」
「いや。これだけじゃ全然足りないんだ。だってちゃんあまは、エクソシストの神堂さんだろ?」
「はぁ?!だから何だっつーんだよ?」
顔だけを上げた天人。悲しそうな瞳が真っ直ぐ天音を見つめた。
「同性じゃなければ。ちゃんあまは、9年前かなに殺されたエクソシスト神堂夫婦の娘さんだろ?」
「んなっ…!?」
ミーン、ミーン…墓地から聞こえる蝉の鳴き声しかしない本堂だった。

旅館ーーーーーー
「ありがとう尼子君!まだ御子柴神社について知らない事ばかりだから明日もお寺へお邪魔するけれど、よろしく頼むよ〜!」
「ラジャ!」
「気を付けて帰ってね〜!」
「あざまーす!かなー!元気出せよー!」
「…うん…」
横田、天音、奏を旅館へ案内すると、天人は暗闇の夜道を、手を振りながら自転車で帰って行った。天人が見えなくなるまで旅館の出入口から手を振る横田。その隣に天音、奏。
「あいつ1人で大丈夫かよ」
「昼間御子柴神社へ行った時、俺達で御子柴神を祠へ封印してきたからね」
「マジか!じゃあ任務終わりじゃねぇか!」
「いーや。そうもいかないんだよね〜これが。しかも封印も一先ず〜って形で、また解かれる可能性99%!」
「は?!何でだよ!?」
「この京都には御子柴神以外にもう1体強力な悪魔が住み着いているんだ」