タイトルなし

逢魔時奇譚【26話(17)】
「違げぇからな!?さっきのはその!嫌いじゃねぇっつー意味で言ったんだからな!?」
聖弥はれいなに身振り手振りで必死に弁明。
「〜〜!!」
しかし、れいなは顔を真っ赤にして下を向いてぷるぷる震えるだけ。聞こえているのかいないのかも分からない状況。
「〜〜!違げぇからなバーカ!!」
「神堂?何処へ行くんだい?神堂?」
聖弥はれいなの顔を見ずに背を向けると猛ダッシュでエスカレーターをダン!ダン!ダン!と駆け降りて行った。
「〜〜っ!」
後ろ姿の彼の耳が真っ赤に染まっていたのを、真っ赤なれいなはちゃんと見ていた。

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逢魔時奇譚【26話(16)】
「〜〜!!」
ずっと隠れていた柱の陰から顔を…いや、全身を真っ赤にして冷や汗ダラダラで目はぐるぐる回っているれいなが現れた。
「んなっ?!れいな!?!」
途端、あの聖弥が顔から耳まで真っ赤に染める。
ーーいやぁ。若いねぇーー
顔を真っ赤にし汗をダラダラ流して硬直するそんな2人を、青野はニコニコ爽やかな笑顔で楽しみながら見ている。青野は少し見を屈めてれいなに微笑む。
「れいな様とお付き合いをしたとの嘘を吐き、申し訳ございませんでした。…で。神堂はれいな様をお好きだそうですよ。れいな様。神堂へのお返事をなさっては如何で、」
「違げぇええ!!」
聖弥は青野の言葉を遮る。

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逢魔時奇譚【26話(15)】
「アイツを降霊術で呼び戻したのは俺のエゴだ。アイツを守れなくて果には勝手に降霊させた俺がアイツを幸せにできる筈ねーだろ。それにアイツには好きな野郎が居る。だからソイツがアイツを幸せにしてやるんだろう」
脳裏でサタンに殺されたれいなの姿が過る。
「けど!その好きな野郎っつーのが青野てめぇだったらな!俺はてめぇをボコりに行くから覚悟しとけよ!」
ビシッ!青野を指差す聖弥にも、青野はにこやかだ。
「すまないね神堂。正直に2つ話そう。まず1つ目だ。君をからかう事が面白くて私は君に嘘を吐いていた」
「あァ?」
「先程の話。私はれいな様とお付き合いをした事は一度も無い。君が嫉妬する姿をお見せしたくて、わざと"れいな様とお付き合いをしていた"との体で嘘の話をしていたんだ」
「てめぇ騙しやがったな!つか、お見せって誰にだよ」
「そして2つ目。君に黙っていたけれど、ずっと私達の会話をお聞きになられていたお方が居るんだ。君が嫉妬する姿をお見せしたかったのは、そのお方だよ」
スッ…、青野が手を向けて柱の陰から出るよう誘導した人物は…

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逢魔時奇譚【26話(14)】
「…ああ。そうだ」
「えっ?」
ーー…アンビリーバブル。予想外だ。あの神堂があっさり認めるなんて。絶対怒り狂って否定しつつ、バトルスーツに変身をしてすぐさま攻撃をすると思っていたというのにーー
「なるほど。だから禁忌の降霊術を使用してまでれいな様の霊魂を呼び戻したと。素晴らしい愛じゃないか。神堂。私は少々君を見縊っていたようだ。それなられいな様もさぞお喜びになられただろう。良かったね神堂。れいな様を幸せにして差し上げなさい」
「違げぇよ」
「ん?」

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逢魔時奇譚【26話(13)】
「うるせぇ。黙れ。言い訳なんざ見苦しいんだよ。あいつポンコツだから、まんまとてめぇの話術に騙されたんだろうな。エクソシストの訓練だと思ってついてきたあいつに手ェ出して、てめぇには罪悪感っつーもんがねぇのかよ。てめぇのそのド変態振り、インキュバスに取り憑かれてるんじゃねーのか?」
「……」
ーー…ふむ。なるほど。何故かは分からないけれど神堂は私が、れいな様と付き合っていたと勝手に勘違いをしているようだ。全くそんな事は無いというのにね。けれど面白い。調度…ーー
チラッ…。青野は顎に手を添えて、聖弥に気付かれないよう、エレベーターの柱の陰を横目でチラッ…と見た。
ーー…だし。ねーー
青野はニコッと笑みを浮かべた。
「そうだねぇ。罪悪感か」
「ああ。そーだよ」
「無いかな」
「あ?てめぇどんだけクズだよ」
「だって私もれいな様もお互い愛し合っていたからね。罪悪感なんて有る筈が無いじゃないか。それにしても、あの生真面目なれいな様が私にだけあんな表情をお見せになるなんてね」
「…!」
目を見開いて…だが、口を開かずただただ青野を見開いた目で見てくる聖弥。
「おっと。れいな様と同期の神堂には話さない方が良かったかな?悪かったね。こんな事を目くじら立てながら私に話すなんて、神堂、君はれいな様を好きなのだろう?」
「……」
「違ったかな?」
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