タイトルなし

終焉のアリア【40話(2)】
ドンッ!

タイトルなし

終焉のアリア【40話:unhappy(1)】
ビル屋上ーーー
「何だァ?威勢良く出てきたクセに丸腰だったじゃねぇか。これ、忘れてるぞクソメガネ!」
カンッ!足元に落ちている鞘にしまわれた魍魎を蹴り飛ばすアリス。アリスの言うように、空は魍魎を持たず丸腰のまま攻撃を食らったのだ。それは決して意図的ではない。触れられなかったのだ。MAD化が進行して両目が真っ赤な空を魍魎が拒絶したから、魍魎に触れられなかったのだ。
「ゲホッ、ゴホッ!っ、くっそ…MAD化のせいで魍魎に触れられなかった…。でも…はは…、剣を貫通されたはずの腹の穴がMAD化のお陰でもう塞がってるし…何だよこの矛盾。マジ意味分かんねー…」
キィン!
「…!!」
空の左頬にヒンヤリした感触。恐る恐る顔を動かして見れば、左頬には黒い光を放つ剣がぴったりくっ付けられている。アリスだ。
「残念だったなァ。俺様と対峙して逃げられた奴はいねぇんだよ、クソMAD」
「!!」

タイトルなし

終焉のアリア【39話(10)】
「仲間だから…贔屓目になっちゃっているんだと思う。本当は、仲間であろうがどんな間柄であろうが、故意でないにせよ軍人が一般人に手をかけた事は裁かれる行為なんだ。でも…ダメだね僕は。やっぱりアリス君によく言われるみたいに甘いのかな」
「…じゃあよ。もし俺が鳳条院のガキみてぇにMADになったらどうする。地球人をぶっ殺していなくてもだ」
「それはさっきの話と似ているようで実は全然違う内容だよ。僕は躊躇わない。だってMADが排除される最大の理由は、地球を侵略した事だけじゃない。地球人を食す危険な性質だから。誰かを殺めているいないは関係無いよ」
「…そうか」
「どうしたの急に?アリス君がMADになんてなりっこないよ?」
「…ったりめぇだろ。何か今日は疲れたなァ。悪りぃ、先寝るわ」
「うん。あ、でもソファ一つしか…」
「上の階に寝れる所がねぇか探してくるわ」
「うん。分かったよ」
キィ…、バタン。部屋のドアを閉めて出て行ったアリスの足音。カツーン、カツーンと静まり返った室内に響いていた。

同じ商業ビルの5階―――
「久し振りっす。EMSの軍人さん」
まさか此処に人が居て、しかもそれが空だとは思いもしなかったアリスは目を見開き驚愕する。一方、MAD化が進行している空から見たアリスの姿が人間の姿からだんだんと美味そうな肉に見えてくれば、空は真っ赤な舌をペロリと出す。
「…よう。まさかてめぇから出向いてくるとはなァ。殺られる覚悟が決まったって事か?クソメガネ」
「はっ、まさか。平穏を脅かす存在には殺られる前に殺っとかないとっつー事っすよ」
「そりゃてめぇらの平穏だろ?目の色も、随分とらしくなってんじゃねぇか。やっぱりメガネてめぇもアリアと同じでMADだったっつーわけか。てめぇが此処に居るっつー事はその奥に鳳条院のガキも居るんだろ。まあ、てめぇから片付けるでも良いかァ!」
「嗚呼、調度良いな。あいつに食事制限させられてるから全然足りねーんだよ。でもあんま美味くなさそうなんだよなぁ…。…ま、いっか」
「月見の仇討ちだクソMAD!!」
「今晩の夕食はてめぇで我慢してやるよ」
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2018年05月 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリー