タイトルなし

逢魔時奇譚【11話(10)】
「それはこちらの台詞じゃ下等生物悪魔!!」
頭上から聞こえた老人の声にサタンがゆっくり頭上を見上げる。其処にはサタンを囲む白い光の巨大な魔法陣が浮かんでいて、元帥そして、京都祓魔任務に出向いている3部隊以外の隊長全員が頭上に浮かんでいた。

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逢魔時奇譚【11話(9)】
「うあああああああああ!!」
泣き叫ぶ奏の口から唾液がボタボタと溢れる。
「が、眼帯…!」
「かな…!!」
「うあああああああ!!」
「アハハハハ!それだ!それだよ!ボクがこの世で最も好む最高のミュージックはそれだよ奏君!!終わりにしよう。下等生物の悪足掻きは実に見苦しいからさ」
サタンから放たれた青白い光。サタンの頭上に、バチバチと火花を散らして巨大で強大なブラックホールのような光の球体が現れる。サタンのマントが強風で浮き上がる。サタンは好青年のような笑顔を浮かべて、両腕を広げた。
「ボクを前にして平伏さなかった下等生物は全て薙ぎ払ってあげよう!!」

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逢魔時奇譚【11話(8)】
サタンはニコッ、と好青年な笑みで微笑む。
「ボクは頭を収集するのが趣味でね。コレ。ボクのコレクションなんだ。どうかな?」
「悪趣味以外の何ものでもねぇよ!!」
「君には聞いていないよ天音君」
「あァ!?」
「ボクはね、」
スッ…、にっこり微笑みながらサタンは奏を指差す。
「奏君。君に聞いているんだ」
「っ…!ぁ…、ぁ…!!」
浮かび上がった無数の生首の中に見つけた。…いや、9年越しにようやく見つけてしまった。9年前のあの日、何故か2人の頭だけ無くなっていたから。無数の生首の中から9年越しに奏はようやく見つけてしまった…サタン憑きの叔母伊万里に殺された両親の頭を。
「9年振りに合わせたご両親の顔はどうかな。奏君」

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逢魔時奇譚【11話(7)】
「人間の雌のこの身体にもそろそろ飽きてしまったところだし。それに奏君がボクの正体をバラしてしまったし。尼子伊万里、君はもう御役御免だよ」
白目を向いて倒れた伊万里の身体から、禍々しい青の光がズズズズ…と外へ出ていくのが見える。
「そうだそうだ。自己紹介がまだだったね」
伊万里から出てきた青区禍々しい光が人型へ成り、足元から上へ上へと姿が露になっていく。黒いブーツに黒いマントに軍服のような黒い制服…白い肌に黒い軍帽の下から覗く青い短髪。
「ボクは悪神や悪魔で組織される666を統括する新の王であり、真の王」
青い光が少年の姿カタチへ変貌すると、目深にかぶった軍帽の鍔を黒の手袋でくいっ、と持ち上げてようやく顔を見せた。渦を巻いた右目の下に黒い入れ墨があり、魔法陣が描かれた左目をした顔。少年は自分の左胸に手をあててマントを靡かせて、嘲笑った。
「サタンだ」
少年の姿をした彼は666の新たな王であり最上級の悪魔サタン。

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逢魔時奇譚【11話(6)】
「9年前…!お父さんとお母さんを殺したのは…叔母さんなんだ…!悪魔憑きの叔母さんなんだよ、天人っ…!!」
「…は?あ…、母…さん…が…悪魔憑き…?9年前…叔父さんと叔母さんを、殺したのが…母さ、ん…?9年間…今までずっと…母さんには…悪魔が憑いていた…のか?」
今程奏から聞かされた話に呆然の天人。
「…天人…あのね…、」
「よりによって、ワタシの祠を荒らしタ童にというところが解せないけれど。良かったわァ!ワタシ達のアドラメレクお嬢をこの童の左目から感じる!!童を始末して、ワタシ達666の真の王アドラメレクお嬢を解き放つ刻が遂にやって来たわァァ!!」
ドパァンッ…!
「…!?」
「んなっ…!?」
伊万里が指で御子柴の首をなぞっただけで御子柴の頭が吹き飛ぶと、断面の首から真っ青な血が噴き上がった。
「いけないな。下等生物如きに封印されるアドラメレクを未だ尚崇拝しているだなんて、実にいけないな。御子柴。君を封印から解き放ってあげたのは誰かな?君がついている真の王は誰かな?」
伊万里がそう話している…が、口調が全く違うし伊万里の声に少年の高い声が重なって聞こえる。
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