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逢魔時奇譚【9話(17)】
京都を覆っていた結界が破壊されると…
少年の瞳がサングラス越しに奏を捉えた途端、少年は驚いて叫んだ。
「かな!?お前、かなだろ!?」
「…!…天人…!?」
聞き覚えある。懐かしい。両親と同じくらい大好きな信頼できる優しい声に、奏は目を見開くと、自分を呼んだ少年の方を振り向いた。奏の瞳に少年が、少年の瞳に奏が映った。結界が赤黒いガラス片のように飛び散り降ってくる中、向かい合った2人はお互いを見合って驚いて目を見開く。少年はサングラスを外した。
「良かった!心配してたんだぞ!体は大丈夫か?もう大丈夫だかんな!かながこんなになってもかなはずーーっと俺の大事な弟で、俺はずーーっとかなの兄貴だから、かなの事守ってやるから安心しろよ!」
奏の脳裏で、いつも喜作で明るい白髪(はくはつ)の少年が頭を撫でてくれながら話してくれた、幼き日の記憶が蘇る。
『兄貴ってのはな。後から産まれてくる弟や妹を守る為に居るんだぜ!かなは従弟だけど、俺の本当の弟同然!だから、こんなになってもかなはずーーっと俺の大事な弟で、俺はずーーっとかなの兄貴だから、かなの事守ってやるから安心しなさーいッ!』
明るい笑顔の少年を映した奏の瞳が嬉しそうに見開いた。
「天人…!!」

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逢魔時奇譚【9話(16)】
横田が変身装置を両頬に装着して、バトルスーツへ変身。順次、春日、神堂も変身する。
「俺達隊長3人掛かりならこのくらいの結界」
「造作無い事だ」
「横田あんたは下がってて良いぜ!」
「仲間外れは良くないよ〜神堂」
ドガン!!隊長3人一斉に愛武器で透明な結界を攻撃。横田の紫色の光と、春日の黄緑色の光と、聖弥の青い光がぶつかる結界からはバチバチと赤黒い光が迸る。
「何て威力だ…!さすが隊長3人…!我々とは格が違う!!」
「エクソシストですか!?」
内側から少年の声が聞こえた。内側前方からこちらへ、両手から光を放ちながら駆けて来るサングラスをかけた白髪(はくはつ)の少年が1人。
「君は!?」
「俺は敵じゃないです!詳しい事は後で!俺も加勢させて下さい!貴方達が来てくれるのをずっと待ってました!!」

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逢魔時奇譚【9話(15)】
ドガァン!!
「痛ってぇーー!!」
何かに衝突した大きな音と天音の声がして、全員が振り向く。
「何だ。騒々しい声を上げて」
「うっぜぇんだよポンコツ」
横田が駆け寄る。
「どうしたあまねん!?」
赤く腫れた額の天音が前方を指差す。
「街へ入ろうとしたら見えねぇ壁があるんだよ!」
「何!?」
「それにぶつかったんだ!あーー!痛てぇ!チクショウ!」
横田が試しに蹴れば、天音の言う通り、すぐ其処に京都の街が広がっているというのに入れない。
「透明な壁…いや、結界が張られていて、外から中へ入れないようになっているんだ!」
「貴様と同じ技のようだな」
春日が横田の右隣に立つと、コンコン、と透明な結界を叩く。
「なるほど。これは」
「春日君も感じたかい?神堂は?」
「決まってんだろ」
聖弥は嫌そうに顔を歪めながらも横田の左横に立ち、透明な結界に右手を触れる。
「相当ヤベェ奴が中に居るな。悪魔の方が可愛く思えるくれぇの悪神だ」
「悪…神…」
奏が呟くと、キッ!と睨み付けながら聖弥が振り向く。
「てめぇに憑いてる悪魔堕ちした悪神と同じようなモンだ悪魔憑き!」
「っ…、」
下を向く奏に、隣でましろは心配そうに彼を見る。
「かなやん…」

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逢魔時奇譚【9話(14)】
「来たぞー!京都ー!修学旅行振りの古都京都ー!イェーイ!」
電車に揺られ3部隊が辿り着いた京都。両腕を高く挙げて、修学旅行生のように無邪気にはしゃぐ横田。春日が腕組みをし溜息を吐き。聖弥がイライラ殺気を送る。だが相変わらず横田は全く気にも留めず。
「…はぁ。横田お前と同じ隊長だと思われたくない」
「くっそが!あのメガネオヤジ横田め…!」
隊長含め、春日隊3人+神堂隊3人+横田隊3人の計9人のエクソシストが今任務を任された。

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逢魔時奇譚【9話(13)】
新幹線内ーーーー
奏、天音、ましろ、瑞希の座席。
「天音ちゃん、かなやーん!うちが作ってきたお菓子やで〜!食べてな〜?」 
「おっ!サンキューましろ!」
「…あ、ありがとう…綾小路さん…」
「何をしているましろ!修学旅行ではない任務なんだぞ!」
聖弥、小梅、ロンの座席。
「隊長もお菓子食べますカ?」
「いらねぇ」
「もぐもぐ」
横田、春日の座席。
「うひょー!凄いよ凄いよ春日君!五重塔が見えてきたよ!ホラホラ!新聞ばかり見ていないで車窓に注目ー!」
「横田貴様という奴は…」
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