タイトルなし

逢魔時奇譚【6話(15)】
「ちゃんと出来たら、真凛がご褒美ア・ゲ・ル💓」
真凛の姿をしたサキュバスの艷やかな唇が、奏の唇へ近付く。
「…!」
すると、奏はパッ!と顔を背けた。だからサキュバスは目を丸める。奏は顔を背けたまま。奏とサキュバスの間に沈黙が起きる。
「…お前まさか」
途端、体は真凛だが顔だけが真凛の顔からサキュバスの恐ろしい醜女悪魔の顔へ変貌した。
「呪いがかかった振りをしていたなエクソシストォオオ!!」
ドンッ!!怒りが爆発したサキュバスから放たれた真っ赤な光で、12階フロアが噴き飛んだ。

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逢魔時奇譚【6話(14)】
「お前も私の呪術で虜にしてやるよ。敵の悪魔の呪術にかかって傀儡となる哀れなエクソシストの滑稽な姿をまた見れるわねェ!!さっきの神堂由輝のように!!」
サキュバスの赤く光る瞳から赤い光が奏へ放たれる。赤い光に包まれた直後ゆっくり顔を上げた奏は、サキュバスを見る。
「ぁ…、本宮さ…ん…、う…、美しい本宮…さん…」
頬を薄赤く染めてポーッとした瞳でサキュバスを見つめながら恥ずかしそうにそう言う奏を見て、サキュバスは満足そうに笑む。
「…ふふっ。お前も呪術にかかったねエクソシスト」
破壊されたビルの壁にはぽっかり大穴が空いて其処から空が丸見えだ。
遠くの空では、浮かぶ巨大樹や、横田&春日VSインキュバスの戦闘が見える。
「エクソシスト」
「…はい…」
「私は隠れるから。無線機でさっきのメガネオヤジを呼ぶのよ。"悪魔は倒しました。来て下さい隊長"とね。メガネオヤジが来たら私が隙をついてメガネオヤジを瞬殺。出来るわよね?だってエクソシスト、呪術のかかったお前はもう私の虜。傀儡だから」

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逢魔時奇譚【6話(13)】
ドガァアン!!ドガァアン!!ブンッ!!奏はビル内の壁を破壊しながら、サキュバスに噴き飛ばされた。
「ぅっ…、」
「お前本当にエクソシスト?弱っちぃねェ。さっき私を噴き飛ばしたのはどうやらマグレのようだァ」

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逢魔時奇譚【6話(12)】
『何故親族だからというだけで我家が貴方を引き取らなければならないのです?!両親を失くした貴方は施設へ行きなさい!尼子家の跡継ぎをあんな目にあわせておきながら、自分が困ったら転がり込むその図々しさ!母親譲りですね!目障りなの貴方は!』
奏の脳裏では、とある中年女性が自分を蹴り、叩き、切り付ける過去の記憶が鮮明に蘇る。だから奏はギュッ…!と服の胸元を握った。
ーー…もう…痛いのは嫌だ…ーー
サキュバスに気付かれていない今の内に…。逃げる事に決めた奏。
『頑張れよっ!』
「…!」
呪術がかかっているとはいえ、自分の初任務を応援してくれた天音の笑顔が脳裏を過ぎった。
「見ィつけたァ💓」
「ッ…!!」
振り返ったすぐ目の前には、鼻と鼻とがぶつかりそうな程の至近距離でこちらを覗き込み笑うサキュバスの顔があった。
奏の顔から一瞬にしてサァッ…!と血の気が引く。
ーーいつの間にっ…!?ーー
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