14/11/12 13:46 (:メモ)
ガジュマルの木に登り 井の頭線パトロール

話題:メモ

根分岐部病変の原因は他の部位の歯周炎同様、プラーク中の細菌による歯肉縁の炎症の波及によるもので、それが根分岐部歯周組織に及ぶものである。

根分岐部病変は他の部位の歯周炎よりも進行が速く治癒しにくい。

根分岐部病変の憎悪因子として解剖学的特徴などにより以下に述べるようなことが挙げられる。

1.エナメル突起
エナメル突起はセメントーエナメル堺から根分岐部方向に突出したエナメル質の突起のことである。

この部分の歯肉は上皮付着であるため、炎症病変に伴う付着の破壊、喪失が結合組織性付着よりも生じやすく進行しやすい。


2.髄床部の髄管の存在
髄床底にある髄管や副根管、側枝があると、歯髄腔の汚染物質は髄管を通って影響を及ぼし、根分岐部病変が生じる可能性がある。


3.咬合力の集中
咬合力が加わると根分岐部に応力が集中し、病変が進行する。


4.根分岐部の形態
根分岐部の溝や陥凹があると、口腔清掃困難となり炎症性病変を進行させる。


5.根面の形態
根面に裂溝や陥凹が自浄性や口腔清掃を悪化させる場合もある。

また、樋状根の存在も病変が進行しやすく保存困難となることが多い。



根分岐部病変は歯根が複数ある歯について、歯根の分岐部を埋めていた歯槽骨が歯周病などの原因で溶けて失われ、周囲に炎症が生じている状態を言います。

大臼歯、特に下顎の大臼歯に多く見られます。


1、根分岐部病変の様態と原因

多くの場合は歯周病の一つの病形で、歯周病一般の原因と同様、歯に付着した細菌性プラークによって惹き起こされる炎症性の感染症です。

辺縁歯肉のブラッシングが不十分であったためプラークが形成され、歯根面を覆っていた歯槽骨が次第に吸収され、歯根分岐部が歯肉の中で露出している様態にあります。                        

2、根分岐部病変の症状

ごく初期の間は際立った症状がありません。

歯槽骨が失われた分岐部に液状化した食べかすが貯留していると、細菌の侵襲を受けて炎症が生じます。

炎症症状としては腫脹、出血、疼痛さらに進むと排膿、これらが高度になると咬めないなどの機能障害が起こります。                                   
3、根分岐部病変の治療法

根分岐部病変が一旦発症してしまうと、その治療はなかなか困難です。

多くの場合大臼歯部で起こるため、その位置的な事情や歯根の懈怠の複雑さなどから、正確な診断、術者側の施術、患者さんの管理などいずれも困難を極めます。

治療法としては様態に応じて、スケーリング・ルートプレーニング・分岐部入り口の整形によって磨きやすい形態を作る→歯槽骨の整形→歯根に対する処置(いずれかの根を抜歯する・複数の根の間を分割するなど)やトンネルの形成などの処置があります。

また「再生療法」として薄い皮膜を用いて歯槽骨の再生を誘導する『組織再生誘導法(GTR法)』や特殊な薬剤を用いる『エムドゲイン法』などがあります。 

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