劇場版サンファンをようやく視聴しました。
思ったことを書いて行きます。ふんわりとしたネタバレがあります。


「殺無生編」
凜雪鴉が下種野郎だよ、ラストが胸糞悪いよ、という評判のみを知った状態で視聴したのでそのこと自体はそれほどでも。いや十分に酷い話なのですが、観る側の覚悟ができていたので…。あと殺無生が「凜に目を付けられる程の悪」ということを忘れてはいけません。
殺無生って本名だったのですね。そして本人もその名前を嫌っていたと。その名は父からの呪詛。誕生の経緯が凄惨すぎて吃驚しました。
仮面つけたあの人の登場で笑っていたのですが、よく考えたらその行為の意味が通らないわけで、だから凜雪鴉の手引きと考えるのが自然の流れだったのに思い至らなかった自分の未熟さよ。展開を読む力が弱い…。
指が飛ぶ、首がへし折られる、肉体がバラバラになる、血飛沫が舞う。いやー酷い。これ映像で見せていいんですね。もっと隠すかと。人形だから映倫関係なし?
凜雪鴉が大会のことを「気分が悪い」と言っていたのもさりげないポイントです。

「殤不患編」
一期の総集編(大嘘)です。捏造とほんの少しの真実を織り交ぜて、主役は…誰だお前。ちょいちょい元の映像に演出やらを寄せて行くのずるいですね。こんなの笑います。
店主の異様な存在感。顔も他の人形と違うような?というか何だそのコミカルな動き。
冒頭の凜雪鴉の恰好、何ですか?無駄に似合いますね??日銭稼ぎする必要もないでしょうし、何故そんなことを…と思ったところで父が「殤不患に会いたかったからだろう」と一言。健気か???いや健気という表現でいいのかこれは…?
凜雪鴉が登場する度に「何お前…何?」と困惑する私です。二期だと尚の事。
殤不患は今回も恰好良かったです。蔦ウイップでも強い!撮影は大変!
玄鬼宗に秘術を教えた妖魔はやはりあの人でしょうか。
まさか偽殤不患の事情がああだったとは。途中でヒントは出ていたので、気付く人は気付けるだろうなと。
二期のキャラクターも顔見せ。この時点で二期をテレビで視聴済につき、懐かしいという感慨を得ました。
この映画を通して観ると「別の何者かになりたかった者の話」ということで纏まっているんですよね。上手いと思いました。流石プロ。

メイキング
やたら濃い店主は会社のお偉いさんの顔を3Dプリントした人形とのこと。成程。
楽屋(人形部屋?)入った時に丹翡殿の御髪をお兄様が梳いていたのが凄く好きです。本編ではもう叶わない兄妹のやりとりですよ…。
CMのためにねんどろいどを持つ凜雪鴉を見て悔しがる殤不患。「気に入ったのかね?」「ならそれは君にあげよう」と背後で左右にシュッシュと揺れる凜雪鴉の動き。お前はそういう奴ですよ。