冲方丁


再読。

『オイレンシュピーゲル』で事件の概要を把握した後に『スプライトシュピーゲル』で全体像を知るという読み方を今回はしています。
そんなわけで、ロシアの人工衛星落下から始まるバベルの塔崩落事件を別視点で描いています。

チーム一丸となって対処にあたる少女達。
一般人キャラだった冬真が人質に取られ放射能汚染の危機に晒されたりと、展開は一巻よりもハードに。鳳が「お前の生身はどこまでだ」と敵に言われるシーン、ワルガキな乙が良き師に出会うシーン、雛の物騒極まりない天使祝詞のシーンなど見どころ満載。紅い特甲児童を始めとしてミハイル中隊長が登場するなど『オイレンシュピーゲル』とのリンクもより増量しています。

個人的にはターナー・カルテンボーンの不気味さ、愚かさ、罵倒の語彙の無さが好きです。