・第十話

ジャガーさん回。
黒歴史を改変する大人と、黒歴史真っ只中の大人のお話。
そもそも大人と子供の違いってなんでしょうね。

それはさておき、ジャガーさんが三人もいるから混乱します。これ声優さんも演じ分け大変だったでしょうねぇ。
などと思っていたら、やはりコメンタリーでご本人が言及。監督が万全の信頼を置いているから任せた、と。

そんなジャガーさん、私の目から見てもIQのジャガーさんは青臭いです。特に「周りが馬鹿だから優秀な自分を認めてくれない」って思っているあたりが。

爾朗さんの貴重な悪い顔…と思ったら赤光さんでした。
赤光さんは一貫して国家側なのわかります。この作品でブレない人は珍しいです。多分、代々お国に仕えてきた忍の一族なのでしょう。裏設定の広がりの余地があるのが素敵です。

こんなに連続して視聴しているのに、OPもEDも格好良くて飛ばせません。どうしよう。

各国の人と話しているシーンの日本の人が里見だと気付いておおって思ったのですが、しっかり脚本に書いてありました。

カラスの協力で飛ぶエクウスが格好良いです。こういうトンデモないことやっちゃうのが面白いです。

悪い奴全員殺せば平和になる理論、確かに幼稚ですね。目から鱗。言われてみればそうでした。

タイムパラドックスを利用して最適解を叩き出す輝子は出来る子。
恋愛が絡まなければまともに見えるのですが、…最終回まで観た上で言うなら制作もわざとそういうキャラで描いていたのだろうなと。


・第十一話

クロードの独壇場。

サブタイトルが格好良いです。バシッと決まる感じ。

怪剣クロードは、いかにも特撮ヒーローみたいな出で立ちにドクロの禍々しさが合わさったデザインが最高にゾクゾクします。氷川へきる先生の男性キャラのデザインがこんなにツボに来るとは。
背負った設定も含めて孤高のダークヒーローで、主人公の対になるキャラ。
声優の関智一さんは悪役も上手い方なのですが、クロードの声は脚本曰く
「今作で初めて登場した、正統派のヒーロー声。若いが、昭和の若者らしく暖かさと大人っぽさを持っている」
ベタ誉めじゃないですかーやだー(好きな声優さんが誉められていると嬉しいです)
戦艦真っ二つに叩き斬って名乗りを上げるシーンが好きで好きで、観るたびに脳がとろけそうになります。
OPEDのアレンジがいろんなパターンあって楽しいです。クロードとEDのアレンジ曲が合うのです、これがまた。

柴刑事は学生達から故障だのなんだの言われて大変でした。彼は脳波を歌に変換して放熱するのですが、端から見ると愉快という。

クロードの登場によって拡がる波紋。
立場上クロードが正しい言えない爾朗さんと、そんな彼に失望する輝子。三話と似た車内のシーンなのに、輝子は車を下りてしまいます。
というか明らかに輝子の様子がおかしいのですが。そんな急に風邪とか言われても。

今回の潜水艦は原子力潜水艦のメタファーなのでしょうが、エグい。エグいです。好き。

コメンタリーで特撮好きの鈴村さんがキャッキャしているの和みます。爾朗さんのオーディションも受けたとか!それも聞いてみたいです。どんな演技になるんでしょう。


・第十二話

ヒロイン闇堕ち回(酷い言い方)

正体はその時点で未登場の人物とか、ミステリだったらブーイングですよ。

超能キッカー、初見時は「菊川」君だと思っていたので混乱しました。
咄嗟に輝子を庇うのが素敵です(正直言ってフラグが立ったかと思いました)(当方カップリング中毒です)
何気に変身シーンあるっていうね。
二期でフラグ回収される鐵仮面劔士がなんだかどこかで見たことある絵柄に!
赤光さんが超人学生達に
「いいのか? お母さんには内緒なんだろう?」
って言うシーンがなんか好きです。
学生だけどこっそり超人やっていて、超人の危機だから正体バレるのも構わず一致団結。こう書くと少年漫画です。
お母さんに心配かけるのは理解していて、それでも正義のために戦うと決めたのだろうなと。

超人課設立エピソードを知った爾朗さんの叫びが好きです。
孫竹さん、そんなことしておきながら「はは、懐かしいなー」なノリだったんですか?しかしこれまでも息子の血液で実験したりしていましたね。この人それでも明るい態度なのが怖いと思いました。

こうやって通して観て初めて輝子が洗脳されていたと気付きました。
しかし洗脳云々抜きで、恋愛脳過ぎてこれはちょっと。作中時点の年齢を考えると仕方ないかもですが、二十歳過ぎてもこの調子で悪化して行くのが既に判明していますからね。作中でツッコミ入りましたが。
輝子が爾朗さんに自分の都合の良い幻想を押し付けている気がします。…あれ、これ五話の感想でも書いたような。
誰も彼もが他者に自分の都合の良い幻想を押し付けている?
…ちょっと纏まらないです。

コメンタリーですみぺさんがオッサン達の昔のアニメ特撮語りに興味津々なのほのぼのします。
しかし
「昔は特撮も視聴率が悪ければ打ち切りになったんですねー」
「まぁ昔に限らないけどね…」
の流れでうわぁ『妖奇士』だ…(汗)ってなりました。


・第十三話
一クール目の最終回。

個人的な感覚ですが、このアニメは学生運動の是非ではなく「この時代はこういうものだった」として思想を出さないように気を使っている感じがしました。
学生側、国家側、傍観者、あるいは騒動をテレビで見ているサナエさん一家みたいな視聴者視点の人達も登場させて、それぞれの思惑や思想のぶつかり合いを描きたかっただけに見えました。

輝子がクロードを庇う時にハート型のシールドを貼るのが、なんていうか細かいです。

笑美さんがどうしてそんなにも爾朗さんを愛しているのかわかりませんが、庇護欲や母性色々全部ひっくるめて愛だと思いました。

風郎太が子供の味方というのはずっと描写されて来ました。それに対して柴来人の「僕だってそうだったはずなんだ」が切ないです。

ここでジュダスが動いて、一致団結の流れ。なんとなくいい話風ですが、これ怪獣を皆で協力して倒す(救う?)シチュエーションにも見えました。
二期ではこの流れと似たようなことを逆ベクトルでやるわけですが。あー、だからこのギミックを仕込んだわけですか…。

あれ、爾朗さん結局答えは出していない?
でも答えを出したらクロードになってしまうので、これで良かったと思います。迷えるのも爾朗さんの良いところだと思いますよ…二期でああなってしまいますが。

オンエア時に尺の都合でカットされたEDが入っています。

ラストのカメラが引いていくシーン、何度観ても鳥肌ですし「これはヤバい」と色々な意味で背筋がゾッとします。
このビターな感覚があるからコンレボ好きです。スタッフさん達と嗜好が合う作品は有難いです。