ろくごまるに御大の作品を再読中です。


さて、刊行順で考えるならば、深霜刀が本編に先駆けて登場です。
惚れた相手に使われると舞い上がって重心を崩すって、武器としてこの欠陥は致命的では。しかし彼女の凄いところは、そんな自分の欠陥をものともしないくらい強い使い手を求めたことです。
同性には興味なく、女性が使用すると使い手の身の安全を考慮しなくなるというのも地味に酷いです。でも障害物をバッサバッサ斬って駆けるシーンには爽快感がありました。この無茶苦茶具合は昔のファンタジア文庫のヒロインを思い出します。
本編と髪の色が違うのは何故なのでしょうね。本編がああなった影響が髪の色に出ていると考えることも出来ますが、はて。
そして彼女の所有者が本編と同じなら、こんなに強いおじさんが本編では以下略な事態に。もしそうだとしたら辛いものがあります。初読当時は中学生だったからか、いまいちピンとこなかったのですが、この二人の関係がとてもいいです。当方カップリング中毒につき軽率に男女CPとして考えてしまいました。お許し下さい。

最後まで読むと、殷雷が迂闊な発言をするから手酷いしっぺ返しを食らってしまうのではと考えてしまいました。

そして相変わらず表題作のタイトルが秀逸です。「切れる女」…ええ、色々な意味でその通りでした。


他の作品だと九転鍼の話が好きです。強面の先生がいい味でした。オチもなるほどと膝を打ちました。


お姉さんとロリ(?)で百合っぽい場面もありますので、ゆるい百合スキーさんにもオススメしていきたいですね。