※現代パラレル



フラン「ヘリオスさんヘリオスさん、今日は七夕ですよ! 七夕!!」

ヘリオス「笹は用意したぞ」

フ「でもお外は雨ですよヘリオスさん! これじゃおりひめさまとひこぼしさまも会えませんよ!?」

ヘ「構わぬよ。元より地上の悪天候など、雲の上の連中には関係の無い話だ。むしろ牽牛と織女も地上からの好奇の目を気にせずにのんびり出来るだろ」

フ「とんだロマンチストですねヘリオスさん!」

ヘ「やかましい。……ほら、短冊書いたら飾ってやるから」

フ「なんまいですか!?」

ヘ「欲張るな。一枚だけだ」

フ「まぁタダだからこんなものですよねー。ネガイの代償とかあってもこわいですし」

ヘ「そういう性格悪いこと言っていると願いを叶えて貰えぬぞ?」

フ「ウッソですウソでーす! あたしはよい子ですよぉー!? 『おかしをいっぱい食べたい』……っと」

テロル「『お金と美味しいものと身長とナイスバディが欲しい』っと」

セレネ「私は辛いものがいいな」

クロム「酒? 辛口のお酒?」

ハッシュ「ここは肉だろ、肉!」

プラチナ「野菜も食べないと健康に悪いですよ」

ヘ「おい」

フィル「なぁヘリオス、折角の笹だしパンダのぬいぐるみ飾ってもいい?」

ヘ「止めろ、喰い尽くされるだろ!!」

エオス「クリスマスツリーの飾りが倉庫にありましたわよ〜」

ヘ「オーナメントは違います!!」

フィ「パンダ可愛いのに」

エ「吊るし雛もありましたのに」

マー「ボク思ったんだけど。願い事するなら神様に祈った方が効果ありそうじゃない? 改宗しない? うちの教会なら誰でも入れるし、今なら入信キャンペーンで教会パウンドケーキと教会ハーブティーがもらえるよ!」

ヘ「勧誘は余所でやれ!!」

アコルス「で、五寸釘はどこに打てば良いので御座いますか?」

アイリス「藁人形の飾りとは斬新ですね。どことなくマルクス様に似ていますが」

ヘ「あぁもうお前ら次から次へとボケ倒すな!! 何故俺が一々突っ込まねばならぬ!?」

フ「ヘリオスさん!」

ヘ「今度は何だ!!」

フ「じゃーん! わん太のたんざくは足あとをスタンプにしました!! ……って、どうしたんですか?」


ヘ「……いや、お前は悪くない。少々拍子抜けを、な」

ジンク「……(同情的眼差し)」

ヘ「そんな目で俺を見るな!!」

フ「ところでヘリオスさんはなにをおねがいしたんですか?」

ヘ「半ば諦めているが、『今年こそ平穏無事』」