「わたしもみなさんのお役に立ちたいんです」

「いらっしゃいませ。今日はわたしひとりで店番です」

「いらっしゃい、ロジーちゃん。そっちの子はお友だちですか?」

「はぁー…。どうしてヘリオス様はいつも庶民的なお召し物なんでしょう。貴族みたいな恰好はめったになさらないんですよねー…」

「やっぱり貴族の方々は毎晩舞踏会に明け暮れるんですかね?」

「なっ、なんですかこの人達……!?」

「違います! わたしは普通の女の子ですっ……! 力とかありません! そんなの知りませんっ! 放して、放して!!」

「わたしの両親はお父さんとお母さんだけです……。本当の両親なんて言われてもわかりません……。お父さんとお母さんに会いたい……」

「わ、わたし眉毛太いですし、可愛くなんてないです!!」

「わたしにはぜったい出来ません……。む、無理ですよ……」

「どどど、どうすれば明るくて元気な子になれますか?」

「ケトルさ……じゃ、なかった。ケ、ケトルは冒険者になりたいんですか?」

「いやぁあぁああオバケーーーー!!」

「わたし、守られてばかりですね……」

「それは『蒲公英(アドゥヴァーンチク)』という花ですね。吹雪に耐えたつぼみだけが、春を迎えることができるんです。この花が咲くと、ようやく春が来るんですよ」

「おいしい! テロルさんてお料理上手なんですね!!」

「リャオさんみたいにスキとキライをはっきり言えたらなぁー…」

「最初、サーディットさんのことはもっと怖い人だと思っていました。ごめんなさい」

「わたしもテロルさんみたいに立派な女性になりたいです。……あれ、みなさんどうして青ざめながら後退りしているんですか?」

「流れこんでくる……わたしじゃない誰かの思考が……憎悪がこんなにも……!」

「わたしは死ぬために生まれてきたんですか?」

「……いいんです。わたしの命なんかで救える人達がいるなら、わたしはそれで……」

「え、マイトさん、て……ゴーレムのひと? なんですか? ぜんぜん、ぜんぜん見えないです」

「ケトルはわたしを助けてくれました。とっても大切な人です」

「わたしはずっと優しい人達に囲まれて幸せに生きてきたのに、これ以上を求めたらワガママになっちゃいますよ……」

「やだ……こんな……。わたし、まだ、死にたくない……死にたくないよ……!」

「ケトルが『できる』って言ってくれたら、きっとわたしにもできると思うんです。お願いします。わたしに力をくれますか……?」

「わたし……わたし、ケトルとずっといっしょにいたい! だから……!」



 普通の女の子らしい喋り方。柔らかく、トゲがない。あと、あまりあざとくならないよう注意して喋らせている。
 12歳という年齢からか、語彙も幼い。難しい言葉や言い回しはしない。
 年上はもちろん、年下にも「です」を付けて喋る。ただし、独り言やパニック状態の時は崩れる。
 自分に自信が持てないのでネガティブ、気弱発言多し。
 おとなしい性格故に声を荒げることは少ない。怒りよりも悲しみが前面に出るので、怒鳴ったりすることもないかと。