まだオレンジ。

小学三年生くらいの秋。枯れ枝の中に一つだけあった真っ赤な実に魅せられ、わくわくしながらもいだことがある。
木になっていた時は本当に宝石のように見えたのに、もいだらただの赤い実になってしまって、なんだかすごく悪いことをしたような、しぼんだ気持ちになった。そんな思い出。