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東方小説「社を抜けて、寂しさを募るB」

≫小説を読むにあたってのご注意
・本作品は百合小説です。苦手な方はブラウザバックをお勧めします。
・本作品はマリアリ系小説です。
・本作品を別サイトにて無断掲載するのは違法でありますが故にご遠慮下さい。



第二話「傲慢」

「いやっ」
私は霊夢にそのまま押し倒された。
「霊夢…やめ…て…」
霊夢は私の首すじを強く吸った
その位置は丁度私が昨日霊夢の首すじにつけたキスマークと同じ位置。
霊夢は多分あえてその位置を選んだんだ。
「あん…っ」
私は霊夢のキスに思わず声が漏れた。
「ごめん霊夢…っ!昨日の事は何度でも謝る……だからっ!」
「…勘違いしないでアリス」
霊夢は私の顔を、瞳を真剣な赴きで見つめた。
「先刻も言ったでしょ?…私はアリスが好き。これは恨みとか復讐じゃなくてその意を込めてしてるの」
霊夢は私の口の中に舌を絡めてきた。
霊夢の舌にまとわりついた唾液が私の舌の唾液とクチュクチュと音を立て混ざりあっていく…
霊夢のディープキスは、私が昨日したキスよりもずっと激しかった。
そして霊夢は私の胸に手を伸ばした。
強く、激しく、痛く…
私の胸を揉みしだいた。
その感覚は涙が出るほど痛かった。
先刻までの優しい霊夢の面影は
最早もう無かった。
霊夢は舌を私の舌からゆっくり…唾液の糸を引きながら離した。
「あんっ!…痛いよっ…やめ…ああん!」
私は強い刺激に耐えきれず、喘ぎ声が何度も何度も漏れていった。
「好き…だよ…ごめんね…アリス…」
霊夢は私を責める度にどんどん表情を暗くして行った。
「はぁ…はぁ…だめぇ!もうだめぇ…あんっ…痛い…よぉ…っ!」
私は霊夢から受ける苦痛に耐えようとした。
私が昨日霊夢にした苦痛はこんな苦痛よりもっと深く…激しいものだから…
でも耐えられない…
「ごめんね…ごめんね…」
霊夢の瞳からは涙が零れていた。
霊夢は私のスカートを脱がした。
「はぁ…はぁ…お願い…霊夢…下だけは…やめ…て…」
霊夢は私の瞳を見た。
そして私も霊夢の瞳を見た。
…お互いの瞳には涙が流れていた。
「…私、アリスが好き…だから…」
突然霊夢は私の胸に飛び込んできた。

「そこまで出来ないよぉ…」


霊夢は私の胸の中で泣いた。
「うわぁぁぁん!わぁぁん!」
大きな声で、ただひたすら泣いた。
私はこの時、やっと思い知った。
霊夢の愛を…
霊夢の涙を…
霊夢の、苦痛を。
「霊夢…ごめんなさい…」
私は泣きながら霊夢に謝った。今度は霊夢の痛みを知った上で謝ったんだ。
「ぐすん…っ、アリス…行って」
「え?」
「…魔理沙のところ…行って」
霊夢は自分の涙を手で拭い私を真剣に見た。
「…うん、分かった」
私は改めて決意をした。
乱れた服を整え、スカートをはき直し、涙を手で拭って
私は立った。
「私…行ってくる」
そしてそのまま神社を出た。
その時私は振り返らなかった。
振り返ったら私の決意が揺らぐ。霊夢の覚悟をまた踏みにじる。
そう思ったからだ。
だから…
私はもう、振り返らない。
どんな過去も忘れて、未来だけを見る。
そう私は、そして霊夢は誓った。
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東方小説「社を抜けて、寂しさを募るA」

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まさかアリスが神社に来ていたとは誤算だった。
霊夢に柄でも無いが恋愛相談を頼んだのはいいが、これじゃあ相談は無理だ。
「はぁ…」
私、霧雨魔理沙は魔法の森の大樹の木陰でため息をついていた。
「霊夢に呼び出されたって言ってたけど何だろう…」
私はアリスの発言に疑問を抱いていた。
…霊夢のヤツ、アリスに何の用だろう
「…まぁ考えても仕方ないよな」
恋愛相談へ向かうという目的を失った私は完全に暇になったので
適当に辺りを見渡した。
「ん?あれって…」
森は薄暗いので見辛いのだが、確かに遠くの方に歩く人影があった。
よく見るとその人影は私の知っている人物のようだった。
「声をかけてみるか」
そう決めた私は、立ち上がり、その人物に目掛けて走った。
「おーい!」
私はその人物に近づきつつ、手を振って呼びかけた。
「え?」
私の呼びかけに相手は気付き、こちらに顔を向けてきた。
その顔を確認すると案の定私のよく知る人物だった。
「よう、パチュリーっ!」
パチュリー・ノーレッジ。紫の綺麗な髪と薄いピンク色のローブを纏った少女だ。
「魔理沙…っ!…こんにちは…」
パチュリーは私を見てピクッと肩を跳ねて驚いた。
そして両手の人差し指を合わせて指遊びをしながらもじもじして、か弱い声で挨拶をしてきた。
「…ま、魔理沙…何か…用?」
続けてパチュリーは目を反らし、小さな声で聞いてきた。
「いや用はないんだけど、暇だから声掛けてみたんだ」
「えっ…!…あ、ありがと…」
パチュリーは何故かお礼をして顔を赤くした
「えぇ!?何か私、お前に良いことしたか?」
「えと…その…声…掛けてくれたから…」
パチュリーは安定の指遊びともじもじ二段重ねで顔をうつ伏せて言った。
声を掛けただけでありがとう…
いまいち意味がわからないけど…まぁいいか
「パチュリー、暇なら一緒にこれから昼飯どうだ?弁当作りすぎちゃってさ」
「えっ!?…い、いいの…?」
パチュリーは謎に申し訳無さそうな顔でこちらを見つめてきた
「いいも何もこっちからお願いしてんだし、…それとも私と昼飯は嫌か?」
「い、いえ!そ、そんな事ないです!…むしろ…その…すっごく嬉しいです…っ!」
パチュリーは謎の敬語で目をギュッとつむり、顔を真っ赤にさせながら言った。
相変わらず変なヤツだなぁホント、パチュリーは
…って、何か小さくガッツポーズしてるし…

… … …

私達は場所を改め、丁度私の家が近かったので私の家で昼を取る事にした。
私達は丸い机にサンドイッチの入ったボックスを置き
それを囲むように椅子に座って食事をしていた。
「うまいか?パチュリー」
パチュリーは私の作ったサンドイッチを両手で優しく持って小さな口でパクパク食べていた
「う、うん…お、美味しいよ」
声は相変わらず小さく、一瞬美味しくなかったのかと思わされたが
パチュリーの顔を見ると、まるで絶品料理でも食べたのかと思わせる程に幸せそうだった。
「ははっ、何でそんな幸せそうに食うんだよ」
あまりにも幸せそうだったので私は思わず笑った。
「えぇと…ご、ごめんなさい…っ!」
「何で謝るんだ?」
慌てながら謎に謝ったパチュリーに疑問を持って正直に質問した。
「えっ…あの…えと…ごめんなさい…」
「あはははっ、変なヤツ」
困りながら何度も謝るパチュリーを見て等々限界になり爆笑してしまった。
「あっ…」
パチュリーはうつ伏せて指遊びをしながら目をうるっとさせ上目遣いでこちらを見つめてきた。
なんだその目、可愛いじゃないですか
「あ、いやスマンスマン。パチュリーの仕草があまりにも可愛いもんだから、つい」
私は若干笑い気味にもなりながら謝った。

パタッ

突然パチュリーは手元のサンドイッチを机の上に落とした。
「どうしたんだ?…って…パチュリー!?」
サンドイッチを突然落とした事に驚いた私は無意識にパチュリーの顔に目をやった。
すると目の前のパチュリーは顔を真っ赤にして両手を頬に当て頭から湯気のような煙を放っていた。
「か、かわいい…って言われた…っ」
パチュリーは顔を真っ赤にし目をギュッとつむり「むきゅ〜」と奇声を発し始めた。
ちょっと!?これあからさまにヤバい…よね?
ど、どうしよう…
「パチュリー!大丈夫か!?まさか熱があるんじゃないか!?」
私は熱を確認しようと椅子から立ち上がり、机に手をついて前かがみになり、パチュリーのおでこと自分のおでこをくっ付けた。
「むきゅんっ!」
するとパチュリーはまた謎の奇声を上げた
「凄い熱じゃないか!ってパチュリー!?」
パチュリーの顔を見ると真っ赤にして目はぐるぐると回っていた。
「き、気絶してるっ!?」
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東方小説「社を抜けて、寂しさを募る@」

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第一話「色欲」

「ちょっとアリスに話があるわ、後で神社に」
唐突に霊夢に呼び出された私は神社にいた。
「何よ、呼び出しといて…いないじゃない」
神社を見渡しても彼女らしき姿は無い。
どうやら出掛けているようだ。
しょうがないので私は神社の縁側に座って待つ事にした。
「…話って何かしら。」
最近、あまり霊夢と関わりが無い。
だから唐突に話があると言われても
思い付く節は無かった。
「…まぁいいわ、考えていても分からないよね」
景色を眺める事にした私は遠くの方を呆然と見ていると神社の社にこちらに向かって歩く人影があった。
「…霊夢?いや違うあれは…」
その人影の姿を確認するとその姿は見慣れているものだった。
「こんにちは、魔理沙」
私は魔理沙に挨拶をした。
「アリスっ!?」
私の姿を確認にした魔理沙は予想以上の反応で驚いていた。
「何よ、そんなに驚いて」
私は魔理沙の大きな反応に疑問を抱いた。
「い、いやぁ…こ、こんにちはアリス」
魔理沙は何かをはぐらかすように挨拶をした。
そんな魔理沙の応答に少し不満を抱いたが、魔理沙が神社に来た事への疑問もあったので
そっちを聞いてみる事にした。
「あぁいや…ちょっと霊夢に用があってな?ま、まぁいないみたいだけど…」
魔理沙は何かを隠している感じだった。それを察したが事情があるのだろう。
あまり触れない方が良いかもしれない。
「魔理沙も呼び出されたの?」
「え?何の事だ?」
どうやらこの反応。私と同じ様に呼び出された様では無いらしい。
「私、霊夢に呼び出されてさ」
「ア、アリスも霊夢に用があるみたいだな、えーと…な、なら私は一旦帰るぜ」
魔理沙は何故か慌ただしくしていた。
「え?魔理沙も霊夢に用があるんでしょ?なら一緒に用を済ませちゃおうよ」
「い、いや…私はいいぜ?霊夢と二人じゃないと意味が無いから」
二人じゃないと意味が無い…?
その事についての疑問を抱いたが、触れてはいけない内容だと察して、それ以上については関わらない事にした。
「そう…じゃあね、魔理沙」
私は愛想笑いを浮かべた
「うん」
魔理沙は颯爽と神社を後にした。

… … …

『霊夢と二人じゃないと意味が無いから』
私は魔理沙の発言を思い出した。
二人じゃないと意味がない…
それはつまり…
「…霊夢に告白でもするのかな」
私は無心ながら呟いた。
…って告白!?魔理沙が霊夢に?
そ、そんな訳ないよね…?
でももしそうだとしたら…
「魔理沙は霊夢が好きと言うことになる…よね」
そうだとしたら辻褄が合う。魔理沙がさっき慌ただしくしていたのも
告白を悟られないかと思っていたからだろう
私を見て驚いたのは、霊夢に告白しようとしたのに私がいたから
辻褄が合いすぎている。
そうか…魔理沙は霊夢の事、好きなんだ。
「…なんか…やだな…」
魔理沙が霊夢といて幸せなら、私はそれを支えてあげたい。
何より魔理沙が幸せでいてくれる事が、私の幸せだから
でも…
その筈なのに…
涙が…止まらない…
「大丈夫?アリス」
目の前で声が聞こえた。
俯いて泣いていたので目の前に人がいた事に気づかなかった。
目の前の人の姿を確認しようと顔をあげる
「霊夢…」
今一番会いたくない人。
…でも会わなくちゃいけない人。
博麗霊夢はそこに立っていた。
やだ…泣いてるとこ見られた…
「はい、これで涙拭きなさい」
霊夢はハンカチを差し出してくれた。
それを受け取った私は目元から涙が伝った頬まで
泣いた痕跡を残さない様に丁寧に涙を拭いた
「ありがと、もう大丈夫」
私は少しばかりの作り笑いを見せて安心させようとした。
でも全然口元が上がらない
逆効果でむしろ心配を装った
「嘘、…大丈夫?何があったの?」
霊夢は私の隣、縁側に腰を下ろし優しく声をかけてくれた。
でもその優しさが今の私に取っては苦痛でしかなかった。
「霊夢…ごめんね」
私は心配して覗き込む霊夢の…

唇を奪った。

その感触は柔らかくて、でも切ない感触。
私は霊夢の瞳を見た。
霊夢は目を少し見開いて驚いているようだった。
「ばか…」
霊夢は顔を赤くして涙目になっていた。
そして続けて霊夢は言った
「…初めての癖に」
私を見るその瞳は切なかった。
私はそんな霊夢の心を踏みにじるように押し倒した
そして霊夢の首筋を強く吸った
「あっ…」
霊夢は突然首筋にキスをされて思わず声を漏らした
「私…サイテーだね、…サイテーだよ」
「アリス!?やめ…て…」
私は霊夢の口に舌を絡めた
「んっ…!」
霊夢の感じている声を聞く度に罪悪感が芽生えた。
でも私はやめない
好きだから

━━━━━霧雨魔理沙が

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