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五体が届かなくとも この脈打つ心臓を見てくれ

本当は何もかも人のせいにしたいんだ。そんな自分が嫌いだ。
嫌いだけどこのまま溜め込んだら誰かにぶつけてしまうから、ここで吐かせてね。

みんな最初だけだ、優しいのも、連絡を欠かさないのも、進んで「すきだ」と言ってくれるのも。
わたしが会いたい、すきだよ、と言い出すと途端に向こうからの言葉はなくなって、
いちいち言わなくてもわかるでしょう、言ってるでしょう、と。
あのこはそんなふうには言わないけど、ただ「言ってるつもりだったよ」って。
だからわたしが悪いんだと思う。思うけど、わたしは言葉がすきだから、すきな人の言葉を聞きたい。
無理に吐かせた言葉に意味がないこともちゃんとわかっているから、相手がくれるまでひたすら待つしかない。

今回もそうなのかな。 
毎日なんて贅沢言わない。3日にひとつ、1週間にひとつだっていい。ひとこと、たったひとこと。
会いたいとか今度ここ行こうとか、何日会える?とか、そんなことでいい。 
わたしがきみに必要とされているってわかる言葉がほしい。

わたしが会いたいって言ったからじゃなくて、わたしが寂しいって言ったからじゃなくて、
きみがわたしを求める言葉を聴かせてくれよ。 

言えやしないんだ、こんなこと。
「言葉をもらえない」ということがわたしにとってどれほどの苦痛なのか理解できる人なんて
この世界のどこにもいないんじゃないかと思う。少なくとも今まで理解者はいなかった。
相手が何も言わなければ、この人はわたしには興味がないのだろうと思ってしまうし、
わたしが何も言わなくても相手が不安にならないのだとしたら、それはわたしが存在する意味が無いように思う。
一緒に暮らしていたら多少はそういうこともあるかもしれないけど、そうではないわけで。


どんどん何も言えなくなる。
わたしの言葉には意味が無い気がする。 
相手は聞きたいなんて思っていないかもしれない。
求められたい。必要とされたい。
いなくなっても泣いてくれる人なんてどこにもいないような気がして悲しい。
ほんとにすきなのかな。

静かに席を立って ハサミを握りしめて おさげを切り落とした

髪を切りました。さむい。

以前は狂ったようにショートにし続けていた。それは男の子っぽい姿でいたかったからだと思い込んでいた。
でも、ああこれ違うって10年目にして気がついた。

わたしが16の春に、大事な女の子が15で死んだ。
絵が上手くて、よく笑って、優しくて、友達も多くて、あまりにも強がりで泣くのが下手で。
彼女のこときらいな人なんてどこにもいなかったんじゃないかというくらいの自慢の幼なじみ。
ショートヘアのよく似合うかわいい女の子。

忘れたくなくて、薄れていく記憶に慄いて、彼女のシルエットをずっと模倣していた。
そんな憧憬と悲しみと恐れの入り交じった執着が、呪いのようにわたしに髪を切らせ続けていたんだと
気がついてからは髪を伸ばすことが平気になった。

でもまあ、やっぱり落ち着く。
おそらくちょっとした自傷行為のようなところはあるんだ、髪を切るということには。
髪を切るくらいで済む程度のこじらせ具合にしておかなくてはなあ。

望まなければ失わないのに

さみしいとか悲しいとかこわいとか思わせたくなくて、来た連絡に対してはすぐに反応しているつもりだ。
会いたい、すきだよ、と伝えるのもそういう理由。まあわたしが放って置かれるのが苦手だから、というのも多分にしてある。
さみしさと折り合いをつけられない。
何かしらの言葉をもらえたところで拭えるものなのか、これは。そもそも彼女のせいなのか。
たぶん違う。

伝えたいこと、聞いてほしいこと、たくさんあるはずなのに、正しく言葉にしようとすると
あまりのエゴに気持ち悪くなって全然ちがう言葉にしてしまう。
わたしの気持ちなんて汚くて汚くて見せられたものじゃない。
しにたい。

ぱっと消えちゃえるこんな輪廻


話題:今から会うよ

恋人と会うために渋谷へ向かう電車内。
こんにちは、風です。
前の人とお別れして、いまのあのこに出会って、しばらく経ちました。
優しいこです。そして遊び友だちの多いこ。いいことだ。

わたしはというと、恋人のあるなしに関わらず、どうしようもなく気分が落ち込んで
もう死にたい死にたいと思うばかりの日があります。クソメンヘラなので。

自己肯定感なんて持てない、
葬儀代を用意できていないからまだ死ねないだけの、
何がそんなに苦しいんだか呼吸がうまくできなくなったりするクソメンヘラ。

そんなわたしを受け入れてもらおうとは思わないけど、受け入れてほしい気持ちはあったりして。
でもこんなものを背負わせるのが嫌すぎて悲しいも苦しいも直接だれかに伝えたりはしない。


今年いちばんの死にたいビッグウェーブが来ていて、たぶんこれは自己嫌悪。
笑って会わなくちゃ、心配させてしまう。

さよならと言えば君の

自分の気持ちを言葉にしようとすると、悲しませるようなことになりはしないかとか、
嫌われるんじゃないかとか、わかってもらえないだろうとか、
いろいろと考えあぐねて全然ちがう言葉しか出てこなくなる。

たぶん、ことはもっと単純なんだ。
さみしい。くるしい。かなしい。つらい。こわい。
本当に掃き出したいことなんてそれだけ。
ただ、わたしがどんな感情をもったとしても、それはわたしだけの責任でわたしのせいで、
だれも悪くないってこと、よくわかってはいるし、
だから言えないんだ。
そんなことばかり言うわたしなんてだれも要らない。ほしがらない。


彼女とは仲良くしている。
でもどうしてもいつでも泣き出したいような気持ちでいる。
幸せじゃないわけじゃない。
ただ、このこも確実に失うんだろうと確信していて、そんなふうにしか思えない自分が嫌いだ。
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