オタクれ!!
 六番目の小夜子
10月24日 13:26
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話題:本の感想

久し振りに本の話題です。
数ヶ月程前に六番目の小夜子が舞台化すると聞き、あの名作ドラマを!?
と驚きつつも原作はどんな作品なのかとすぐKindleで購入しました。
便利な世の中に最近染まりつつあります(笑)

作品を読んで驚くのはドラマとのキャラ設定が大きく違うところ。
ドラマでは秋と由紀夫は両親が離婚した兄弟設定だったけど原作では仲のいい友人、鈴木杏が演じたキャラは存在せずドラマオリジナルキャラだった様子。
前半の主人公はドラマでは松本まりかが演じた花宮雅子。
小説ではなかなか大人しいけど素直でいい子。
そんな子が転校生の津村沙世子と仲良くなり、
ただサヨコ伝説については原作ではドラマのように生徒全員が意識しているわけでは無さそうだった。
そして物語り中頃から関根秋がサヨコについて深く関わるようになり、そこから秋目線で話は進んでいく。
ドラマでは家族関係も大きく組み込まれていたけど小説では沙世子と秋の親が出てくるくらい。
ただ両方に共通しているのは学校という場所へのそこの生徒にしか分からない感情で、
多分みんなそうだと思うけど
私の通っていた中学にも七不思議と呼ばれる噂があって。
不自然に後から塞いだような壁の下には鏡があってその鏡は血だらけだから隠したのだ、とかそんな感じの噂が、きっとどの学校にもあると思う。
学校の校舎に自分1人だけになった時に感じる冷たい雰囲気、自分の感情や天気、時間,季節の陽光に、校舎は変わっていないのに何故か私たちは校舎に様々な表情を感じ取る。
自分の通っている学校には何か裏がある、自分の通っているあの学校は他の学校よりも特別。
みんなきっとそういう感情はあったと思う。
ドラマ版の小夜子を見ていた私は当時小学生たっだけど、ドラマを通じて学校は不思議な事が起こる場所であればいいという憧れを強く抱いたり、元々持っていた不思議な学校のイメージをドラマが綺麗に表現してくれていたり。
だからきっと六番目の小夜子は私たちの特別な作品なのかなと
小説を読み終えて、「自分は特別だ」と思っていた頃の自分を今ではすっかり忘れてしまっていた自分自身に気づくこともできた。

小説ではクラスメイト同士の恋愛事情も描かれていて結局あの2人は付き合ったんでしょ?
そうじゃなきゃ終盤で呑気に2人でテレビ見たりしてないでしょ??

あとがきスペースに、六番目の小夜子小説は口コミでいろんな人に読まれてきたと書かれていて
その宣伝に小野不由美先生も宣伝されていたようで
十二国記シリーズから小野先生のファンになった自分としては一瞬、小野先生に人生操られている!?
と思うほど驚いた(笑)
確かに、小野先生は映画化された残穢は特に「いつの間にかあるソレにゾッとさせられる」というホラーだし
この六番目の小夜子も同じ様に「ゾッとする」怖さという点で共通しているなとかんじた。

ここ10年程は多分人気作を大きく改変する様な実写化が多い為叩かれる事もしばしばで
ほとんどの原作メディア化は原作通りの展開でアニメオリジナル好きな人間としては時々物足りなく感じたりするけれども。
六番目の小夜子は原作から大きくキャラ変更をして設定が大きく違う中、大事なテーマと雰囲気を上手く表現して、原作である小説の事も大事にしているのかなと感じました。

舞台の方は小説寄りになるのか、ドラマよりになるのか
それとも舞台は舞台で行うのか。
どうか成功することを祈っています。


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