塊に
私はひとかたまりが好きだ。
荷物なんかが特にそうで、
出来るだけ一つにまとめたい。
コンビニで買い物をして商品を大袋と小袋に分けて渡されたら、小袋を大袋の中に入れてしまいたい。
旅行は小さなリュックのみで済ませたい。
小説を読むなら長編より短編が良いし、アニメなら放送中のものより完結済みの作品が観たい。
もっとワガママをいうなら、
一話完結がいい。
何事もシンプルに手っ取り早く終えてしまいたい「かたまラー」の欲求がある。
でも現実は厳しい。
例えば、私が読んでいる漫画「多重人格探偵サイコ」は一年に一冊出るか出ないかの刊行ペースなのだが、あまりに間が空いてしまうとストーリーを忘れ、新刊が出る都度はじめから読み直すハメになる。
それだけならまだ許せるが、
ここの出版社は過去に大きな過ちを犯したことがある。というのも、あろうことか物語が中盤に差し掛かった辺りの帯で
“ついに最終章!!“
からの
“え?最終巻ではなく最終章ですよ?“
という例のけしからん最終章詐欺コンボをキメたのだ。
この刊行ペースで、
中盤で、
最終章詐欺、
まさにドS
究極の焦らしプレイである。
かたまラーには辛いことだ。
しかし上には上がいる。
これはまだ中級だ。
私は「WILD ADAPTER」というハードボイルド漫画も読んでいる。
今年7月末に待望の7巻が発売された。
どれほど待望してたのかというと
なんと
7年………。
ここまでくると、本屋で新刊が並んでいる姿を見て思わずウルッときてしまうものだ。
実は、作者の峰倉かずや氏は大病に見舞われ無期限休止していた。
WILD ADAPTERを含む峰倉作品はこのまま打ち切りになってしまうのか?と思っていた矢先の新刊。
待ちに待った7巻の内容は、今までにないくらい峰倉のキャラクター愛が注がれている素晴らしい回だった。ここでもウルッとする私。
さて、かたまラーを自称していたが。
人間というのは快楽原則にのっとって生きているらしい。
手っ取り早く欲求を満たす快楽を好んでいようが、禁欲がもたらす満足感もまた快楽だ。
つまるところ私は、一話完結にせよ、シリーズ物にせよ、満足しているということになる。なんともおめでたい話である。
でもやっぱり待つのはイヤだ。
話題:変な癖
08/28 19:59
[日常]
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