2017/10/23 19:07
Norwegian Wood



ふと、十年前か、この、季節の間のような中途半端な時期のことを思い出す。
私はまだ幼くて、夜遅くにファミレスで何時間か読書することに背徳感のようなものを感じていた。今日みたいな少し肌寒い夜、ノースフェイスに村上春樹の小説を入れ、よく新宿御苑近くのファミレスまで行っていた。あの時間、あの場所にいる人たちを観察をするのがすごく好きだった。不思議な空間で、私以外はみんな、きっと大人だった。

今ではもう一人で食事することも当たり前になった。背徳感も消え、読書もせず、人間観察もしなくなった。

「私ももう大人になった」

そんなことを思う。







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-エムブロ-