学生時代共に過ごした友人の１人
『ゆう』が昨夜店に来てくれた。

『ゆう』は
今、闘病中である。

それを知ったのは
約
一年前

ずっと会いたいと願ってはいたけれど
入、退院を繰り返していた為に会えずにいた。

そんな、彼女が昨夜
たどたどしい足取りで
店の扉を開けてくれた

話を聞くと
もう、治療法がないらしく次に倒れた時には
命がないらしい
助かったとしても
記憶がない…との事だった
彼女は
か細くも強い口調で言った
後の命はね
好きな事するの

ゆう？何が好き？

お酒呑む事かな？
と
笑った

れいにどうしても会いたかったんだ！
だから、来れて良かった！
あたしは…
うまい言葉がみつからないまま
最後にゆうを抱き締めた。
そして、
酒、呑みに行こう！サシで呑もう！
と言うと

ゆうは
本当だよ！って綺麗な笑顔をみせてくれた。

お店から
出て行く時
姫に小さく手をふり
『覚えていてね』と
又、笑顔をみせた。

きっと
絶対
ここまで気持ちをもってくるまでに
どの位の不安や涙や葛藤があったか計り知れない

奇跡はある。
奇跡はおきる。

来年の同級会は一緒に参加しよう！って約束したんだ
だから
ゆう
生きて

辛いけど
生きて

何も出来ないけど
友達として
貴女を見守りたい。

同じ女として
同じ母親として。